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2015年の九月に、妻の恵美と親しい友人と一緒に、教会やクリスチャン・コミュニティの見方が全く変わることをし始めました。まだその新しいことをしている中にいるので、私は全部知っているわけではないですが、似たようなグループが育っていくのを見て、そして私たちが経験を通して学んだことをシェアしたいと思います。
これについてどれくらいシェアしようか悩みました。なぜかというと、いくつかのアイディアが教会のミニストリーに奉仕をしている方々に対して失礼に聞こえるかもしれないし、気持ちを傷つけてしまうかもしれないからです。それは全く私の意図ではありません。その真逆に、私は色々な教会のミニストリーのやり方を尊敬しているので、この記事がキリスト兄弟姉妹に対して武器として使われてしまうことがあったらとても悲しいです。結局、私たちは皆同じ主の御国のために仕えているのですから。
I. レガシー教会と簡単な教会の定義
皆さんにとってわかりやすいように、これからよく使う単語の意味をはっきりと定義づけたいです。
- レガシー教会: 「教会」と聞いたら想像するような、プロテスタントの伝統的な教会。リーダーシップに上下があり、大体は一人のシニア牧師の権限の下で仕えています。やり方やアクティビティは色々ありますが、大体は賛美(音楽)、フェローシップ(礼拝後のお茶やスナック)、聖餐式、規則的な祈りなどです。そして全てが教会のメンバーが静かに座って聞く牧師の説教にいたります。
- 簡単な教会: 簡単な教会は使徒の働きの中でみられる信者の生活にあるようなフェローシップです。リーダーシップは平で、管理の役があっても、メンバーひとりひとりが自由に奉仕、ミニストリー、伝道を行うのが期待されます。
II. 「火曜日のフェローシップ。同じ時間に同じ場所で。」

日本で何かを始めたいと思っていた時、集まりを始めようと思ったのは私の考えではありませんでした。裕福な台湾の資本家と宣教師の友達・クラスメートのシャロムの考えでした。三人でコーヒーを飲みながらどうやってYMCAの学生達に仕えることができるか話していました。(似た話をこの記事で話しています。)
YMCAの学生の間で欠けていたものはコミュニティ、主に家と呼べる場所でした。私のアパートが一番スペースがあり、学校から徒歩数分だったので、放課後直接集まって一緒に時間を過ごしながら人生について話し合う場所に適していました。
それから毎週、18カ月後もまだフェイスブックメッセージで大体同じメッセージを送っています。「今晩は火曜のフェローシップです。同じ場所、同じ時間に会いましょう」
III. 小さいレガシー教会
始めから私たちがしていることは教会とは呼びませんでした。それよりもアウトリーチやフェローシップと考えていたからです。でも客観的にみてみると、レガシー教会を小さくしてリビングルームで行っているだけでした。急いで晩御飯を買ってきて食べて、一曲か二曲賛美を歌い、10分ほどの短い説教をしてから規則的に祈りをしていました。そのあとはスナックやお茶を飲みながらおしゃべりを楽しみました。大体の参加者は信者ではなかったので、「クリスチャンのこと」は約30分以下に収めていました。楽しくて、グループは大きくなっていきました。5人だけ来る日もあれば、20人来る日もありました。
でも、30分だけでは足りなくて、気づいたときには通訳も含めて説教が40分ほどになったときもあります。それと反して、他のアクティビティに費やす時間は変わらなかったり短くなったりしました。そのうえに、多くの奉仕者は仕事、学校やミニストリーを両立していたので説教の準備や賛美の曲を用意するのが重荷になっていきました。
チャーチルが言いました。「2分演説してほしければ、用意するのに3週間かかる。もし30分演説して欲しければ一週間の用意が必要だ。もし一時間話してほしければ、今もう準備ができている。」説教や教えのメッセージも同じです。
IV. 流れが変わる
フェローシップをはじめて数か月後に、特別な機会に祝福されました。ミシガン州ホランド市のカフェで主の導きによって出会った牧師と二人のビッグライフという団体のトレイナーが簡単な教会作りと弟子訓練ムーブメントの訓練を私と他3人に提供するためにわざわざ日本に来てくださいました。この3人が大きな旅費と時間を使って貧しい宣教師数人に投資してくれださったことに驚かされます。
彼らが訓練してくれた実際の話、それから実用的な現実なトレーニングは、私が抱いていた教会に対しての見方を基本的に変えました。
V. 簡単な教会とは(私たちが学んだこと)
インディアや中国で起こっているリバイバルときくと、何億人との信者がこの簡単な教会のコンセプトを使っているともきくと思います。私が書いたものと全く同じだとは思いませんが、とても似ていると思います。一つの理由は、その国々ではレガシー教会が不可能だからです。多くのアジアの国では、公共の場で教会を立ち上げると刑務所に入れられてしまうなどの迫害を受けるからです。
そして、お互いに親密な関係にある友達や信者達と簡単な教会をすると、今まで見てきた他のモデルよりも弟子訓練をするのにとても良い状況や場をつくれるということです。
A. 簡単な教会の第一のルール:ハウスチャーチに誰も誘わない
ビッグライフから教わったこのルールは教会の目的とそぐわない考えだと初めは思いました。ハウスチャーチに誰も誘わない。レガシー教会の経験がある方たちは、多くの人を誘ってくださいと進められているので、誘うのをやめるというのは目的にそぐわない気がするでしょう。でも、それには理由があります:
- 時間が進むにつれ、レガシー教会の人々はとても信頼をおける親密な友達のグループとなるでしょう。そのグループに新しい人を連れてくるのはグループにとっても、そして年々かけて作り上げられた親密なグループに頑張って入り込まなければいけない人にとってもフェアではありません。
- それよりも大切なのは、あなたの簡単な教会に誰かを誘うのは「掛け算の」原則に反しています。
B. 掛け算
簡単な教会は弟子訓練のムーブメント(T4Tなど)は掛け算の原則に基づいています。物事をシンプルに行っているので楽に次世代に受け継いでいくことが可能です。底辺にあるコンセプトは、シンプルなものは複製するのが簡単だけど、複雑なものは複製するのが難しいということです。ウサギとゾウを考えてみてください。
私の友人が作った、この弟子訓練ムーブメントを説明する短い動画があるので、まだご存じないかたは是非見てみてください。
教会の構造は足し算、割り算と掛け算という観点からみられると思います。
1. 足し算
レガシー教会は、どんなに小さいところでも、足し算の原則で働いています。上下のあるリーダーシップの中でトレーニングされたプロフェッショナルの人々が(牧師、ユースパスター、賛美リーダー、アドミン、テクチーム)複雑な働きをチームとして行います。パワーポイントで歌詞やスライドを写し、何十万円分もの楽器やツールをつかい、そして何億円との金額がかかる建物、所有地、光熱費などがかかります。
明らかに複雑なコンセプトです。複製するのは難しいです。なので、足し算という方法がつかわれます。新しい信者や弟子をメンバーが見つけたら、その人を教会に連れてきて、他の大勢のようにプロのリーダーたちから学ぶという期待があります。これが皆の「ふつう」になります。そして、誰かイエス様に導かれた人がいたら、自分で個人的に弟子訓練を行うかわりに教会につれていくのみとなります。
掛け算ほど効率がいいとは言えないが、この教会のやり方も、実際に信者を育て、増やすことができます。しかし、西洋の教会はこれを何百年とやってきました。とは言え、弟子訓練はリーダーだけがするといっても人々はこのシステムの中でも学び、成長します。
2. 割り算
足し算と割り算を合わせれば、正しい方向にむかっているといえるでしょう。アメリカでハウスチャーチを経験したことがある方はわかるでしょう。たくさんのアメリカのハウスチャーチは色々やり方があります。それで、レガシー教会より信徒たちはもっと自由に個人的に参加しに励まされてることもあるが、大体はレガシー教会のモデルと似ています。人を誘って、ハウスチャーチに差し込むというやり方です。
ですが、レガシー教会と異なって、場所が小さいので、人数が増えたら、二つの選択の中から一つを選べなければなりません。A)一般のレガシー教会、それとも「メガ」ハウスチャーチになり、でかいビルを探し始まるか、B)人数を分けてまた新しいハウスチャーチをするかです。
割り算の原則は、悪くない考えだと思うでしょう。でも、何度も割られたグループの人間関係はどうなるでしょう。ふつうは、一番霊的に成長している、カリスマ性のある信者が引き出され、新しい教会作りをします。これを何回か行うと、自分の家に来ている人たちと親密な関係をもっていないし、まずお互いの絆がうすいと気づきます。なぜかというと、教会を一緒に始めた人達がもう一緒にいないからです。家族みたいな気持ちがなくなっていきます。
その上、霊的成長のバランスのとれていないグループになります。霊的に成長した信者数人に対して多い比率でまだ成長していない信者がいるからです。これは、牧師ー信者たち(上下)の関係がたちあげられやすくなる場所となります。メンバーは平等に仕えたり奉仕しなくなり、ただ霊的成長が進んでいるハウスチャーチ牧師の話をきくだけとなります。
それにも関わらず、これはとてもいい教会のモデルだと思います。足し算と割り算は足し算だけよりももっと速くイエス様の弟子をつくることができます。でも、掛け算ほど効率的ではありません。
3. 掛け算
「もし誰も誘わなかったら、どうやって教会を始めるの?」と疑問に思うでしょう。掛け算はちがうパラダイムで行われます。教会に誰もさそわないので、伝道と弟子訓練が信者全員にの責任となります。信者一人ひとりに対して、日々イエス様のために生きて週に一回の集まりの外で新しい信者を弟子にするのが期待されます。
もしイエス様の弟子になりたい人を見つけたら、教会には誘うことの代わりに、「このような物事に興味のある友達・家族・同僚を誘って、一緒に聖書のことを話したり祈ってみませんか?」といいます。
ほら、もう存在していたコミュニティの中で、そして元から仲の良い関係にある人達の間で新しい簡単な教会ができました。
同時に二つの教会にいる
弟子訓練をする側は元の簡単な教会に参加し続けると共に、新しい信者にキリスト教の基礎を教えながらその集まりに行き続けても良いでしょう。悔い改め、信仰、決まりづけられていない祈り、主をどう他人と分かち合うか、どう主の御声をきいて従うかなどです。新しい教会が土台を理解したら、弟子訓練側は行くのをだんだんとやめてもいいでしょう。(でも、簡単な教会をはじめたメンバーは弟子訓練をしつづけるかもしれません)。そうすると時間が空き、また違う教会を作ることができます。これは、新しい教会への導きにまで聖霊様への信仰と信頼が伴われます。
この掛け算の形式は新しい教会にいる信者全員が新しい「ふつう」に訓練され、準備されていきます。ただ、座って消極的に説教をきくだけではなく、積極的にみ言葉の話に関わり、祈って、お互いに励ましあうようになります。そして、まだイエス様のお呼びに答えていない人たちを探します。
C. 大胆で速攻に従う
簡単な教会のもう一つの大切なコンセプトは、「大胆で速攻に従う」ことです。簡単な教会はメンバーが「大胆で速攻に従う」ことをしなければ成り立ちません。この大胆で速攻に従うのは、主が私たちに語られた時(み言葉や祈りの中で)、信仰をもってすぐに実行に移すという意味です。集まりの大体の時間は聖霊様に導きを求めることに費やします。
例えば、「この証や主のみことばを誰に今週シェアしてほしいですか」などと祈ります。そして大体の場合、聞いた直後に答えをいただきます。このやり方で主から答えを導かれた時、メンバーから約3種類の反応があります:
- 従わない: 「ありがとうございます、主よ!いいですね。その人のために祈ります。」そして後で忘れる。(皆こういう経験があると思います。)
- 遅れて従う:「主よ、ありがとうございます!もしその人と会う機会があったら、シェアします。」(後回しなのか、するつもりがないのか。。。)
- 大胆で速攻に従う:「主よ、ありがとうございます!あなたはこの人にみ言葉をシェアしたいと思うほど本当に尊く思っているのですね。」そしてすぐ携帯かスマホで電話をかけるかラインする。「Aさん、今週お茶をしながら話したいことがあるんだけど、木曜か金曜日の夜7時は時間ある?。。。」
大胆で速攻に従うと、時間、お金、居心地の良さなど何かを犠牲にします。(ルカ9、ルカ14参照)
D. 上下のないリーダーシップ
簡単な教会にはレガシー教会でいう牧師はいません。誰も集まりを「しきる」人はいませんが、その代わりに一人ひとりがアイディアを出し合い、全員が仕えることを大切にします。交代で一人一人が「取り締まり」役をし、全員の意見が尊重されるように努めます。誰でもなんでも正しく、間違っていないということではありません。誰かが明らかに的を外した考えをもっていたら、メンバーが誰でもその考えに挑戦できます。で、「鉄は鉄によってとがれる」ように我らは一緒に聖霊様のリーダーシップの元でより深い啓示をいただくことができます。
牧師のいないモデルでは、イエス様によって全ての信者に託された祭司の役割を乗っ取ることがありません。そして、誰か一人が有名になったり、権力や金銭を悪用することもありません(全ての牧師がそうするといっているわけではありません)。そして、信者がもう何も仕えず、何もしないで良い、という言い訳がなくなります。疲れているから座って説教を寝て過ごすことは不可能になります。
最後に、誰も教会全ての責任を一人で不平等に負わなくても良くなります。アメリカの伝統的な牧師には、素晴らしい方々がたくさんいます。そして教会のやり方の仕組みは、全ての責任ー霊的なものやアドミンなどーを牧師の方の上に、支えきれなくなるまで積み上げます。色々な牧師が大きな罪に陥ってしまうのは、これに関係していると思います。
そして、簡単な教会で聖書に見当たる牧師はいるということも大切だと思います。(使徒、預言者、先生、伝道者など、教会のための賜物もいます)。これについてはまた違う記事を書くことできます。
E. 教会の仕組みとメンバー一人ひとりの役割
ここまで読んでくださったなら、ハウスチャーチの集まりはどんなものか興味があるでしょう。あまり仕組みに関して細かく書きたくないので、集まりの土台について話します。三分の三(3/3)の形式です。あまり厳しく利用するわけでなく、ガイドラインとして、聖霊様の動きに敏感であると共に集まりに集中するのにやくだつと思います。毎回必ず全てをできるわけではありませんが、一つずつの部分に均等に時間を割り当てるのが目的です
1. 見直し
一つ目の部分はコミュニティとアカウンタビリティについてです。私の日本の簡単な教会では、この部分で一緒に食事を食べたり、証をしあったり、今週私たちの従順さを通してなにを主がしてくださったかをシェアします。
この時間を使って賛美もしたりします。最近は賛美をリードする熱意をもった人がいないので、ユーチューブを使って賛美をささげています。これも、簡単ですよね。私たちのフェローシップのために人々に前もって準備をさせて重荷を作りたくないからです。
2. 見上げる
短い聖書箇所を読む前に祈って聖霊様を歓迎します。選ぶ聖書箇所は大体一章より短いです。新しいグループの場合、新約聖書、特にイエス様の言葉や使徒の働きを読んでクリスチャンとしてどう従順に生活を送るかを学ぶのをおススメします。その日の取締役は次のような簡単な質問をつかって聖書の学びを導くことができます。
- この箇所の中で、好きなところは何ですか?
- この箇所で、難しいところか挑戦されるところは?
- 人間性について何が学べるか?
- 主の性質について何が学べるか?
この質問は変えることができますが、メンバー自身が答えを探せるチャンスを与えると、たくさんの打ち破りがあることを知りました。ここは取り締まり役が全員の意見が聞かれ、大切にされることを守ります。
3. 前を見る
前2つの部分は聞いたことがあることがある方が多いと思います。でも、この最後の3番目の部分がイエス様が命じたように、信者が証、伝道、バプテスマ、預言、教えをすることを力づけます。
前を見るのにはトレーニングと備えです。「どうしたらこの箇所に従えるか?」「誰がこの箇所についてトレーニングができるか?」、そして、「誰に私の話や神様の話を伝えられるか?」などの質問をします。もしメンバーの中で聖書箇所に従うのに役立つツールを教えられる人がいたら、短いトレーニング(10分以下)をしてもらい、ロールプレイを通して、与えられたツールを使う練習をします。
この仕組みを使い始めたのはまだ6ヶ月前ほどです。そして、自分たちと一緒にやっている友達の中ですぐに大きな成長を見ることができました。
VII. 注意点
最後に、簡単な教会について気を付けなければいけない事を書かないといけませんよね。
- 簡単な教会をするということはレガシー教会を去るという意味ではありません。妻と私は両方の種類の教会で仕えることに導かれました。どちらの教会が優れている、という競争ではありません。実は、数人のハウスチャーチのメンバーが私たちのレガシー教会に来始めてくれました。簡単な教会には誰も誘いませんが、レガシー教会には新しい人を誘っています。そして、簡単な教会の集まりを「教会」と呼ぶのに問題がある場合、フェローシップと呼べばいいです。
- レガシー教会をハウスチャーチに変えようとしないでください。リーダーシップの全員が同意して教会メンバー全員がそうしたくない限り、人が満足しているものを変えないほうが良いです。
- レガシー教会の人を簡単な教会に誘わないでください。分裂や、喧嘩、競争などが起こります。そもそも、簡単な教会へは誰も誘わないものです。
- 簡単な教会が、レガシー教会に慣れたクリスチャンにすぐ完全に理解できるとは思わないでください。経験をとおして、受身的なキリスト教の慣れはデトックスするのに2年ほどかかります。
- 簡単な教会は週一ではありません。あまり詳しく書けなかったが、簡単な教会はコミュニティです。信者たちは定期的に教会の外で会って励ましあったりアカウンタビリティをもったりします。
VI. 簡単な教会のための資料
今までは、導かれた方数人にしか簡単な教会をシェアしていませんでした。でも、聞いた人は大体必ずもっと聞きたがり、聖霊様が導いているのがわかります。もしそれがあなたなら、是非コメントか私にeメールをください。あなたと会って、資料やトレーニングをオファーしたいです。そして、友人のニールが作った簡単な教会のホームページ(英語だけ)をみてください。我らが始まったときにたくさん役立つ資料があります。そしてこちらも自由にダウンロードしてください。
3/3のフォーマット(英語)
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